発達障害者の著書を読む②永田カビ
前回の続き。
さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポのあとに発行された
[1人交換日記]
ここの本では、カビさんが
家族(主に母)の依存から離れるために
念願の一人暮らしを始めたり
とにかく「自立」を目指して行動している。
また、著書である[さびしすぎて~]を読んだ家族の反応や
それに対するカビさんの気持ちも書かれている。
現在2巻まで発売されており、
[さびしすぎて~]が発売されたあとの
著書本人に起きた事がつらつらと書かれているが…。
以下ネタバレあり↓↓↓
一人交換日記の1巻では、
家族がカビさんの著者を読んで「恥さらし」呼ばわりするなどのシーンがある。
単純に本が出た事を喜んで欲しかった、
褒めて欲しかった。
でも母からの感想は、カビさんの心を傷つける言葉だった。
実家にいても寂しい、家族と分かり合えないと感じたカビさんは
ひとつの決心をする。
母への、依存心からの脱却。
親の期待に応えたり、ほしい言葉を母に求めるよりも
[家族]という殻から出て自立しようとする。
アパートを契約し、家具を揃え、
自らの稼ぎで生活するカビさん。
そこで1巻は終わるのだけれど…。
2巻に入ると事態が急展開する。
初めての一人暮らしの寂しさに耐えきれず病んでしまい、あれほど嫌がっていた家族のもとへ戻ってしまう。
例えるなら、
[夫からのDVに耐えかねて別居を始めた妻が、寂しさに耐えかねて夫の元に帰った]という感じだ(あくまで個人の感想です)
寂しくなってたまに実家へ帰り、
そのままアパートも解約してしまい、
精神科へ入院した際に家族に優しくされ、
最終的な結論が
「愛は、そこにあったのだ」。
↑2巻のオビにも書かれてる
( ゚д゚)
(゜д゜)
…え?
読んでみての感想としては、
1巻→お母さんもお父さんも何も理解してくれない!家族への期待は捨てて、自分で未来をつかむ!とりあえず一人暮らしする!
2巻→一人暮らしつらい、寂しい、
お母さんが優しい言葉をかけてくれた!
お父さんもなんだか優しい!
…私が受け取れてなかっただけで、ほんとは家族から愛されてたんだ!
愛は、そこにあったのだ!
という感じ。
たとえ今優しくされたとしても、過去の事はなかったことにならないと思うのだけれど…。
どうにも、
家族と離れない理由を無理やり作った感が凄い内容でした。
彼氏と別れたいって言いながらなかなか別れない女の子みたいな。
でもあの人にも優しい所があるの、みたいな。
デモデモダッテ。
本人が幸せなら良いと思うんですけど、
読んでいて応援していた身としてはガッカリする内容でした。
また、カビさんはアルコールに対する依存が凄く(2巻の終わりでは脱却)
本人もSNSで、ADHDはアルコール依存になりやすいと書いていたが
自分に自信がないぶん、
受け入れてくれる存在からの卒業が難しいのかもしれないと感じた。
カビさんにとっては
母とアルコール。
こんなん書いてるけど私も、なにかに依存しているかもしれないな( ˙꒳˙ )
今のところ、生活に支障をきたすレベルの依存は無いけれど。
自分に自信がないと、自尊心を高めるのって難しい。
自尊心ゲージがカラッケツになって、
自分の輪郭が保てなくなると
鬱になる…と思う。
幼少期から、
家族や周りから理解を得られない、
宇宙人扱いされてきた発達障害者は
自尊心ゲージが下がりやすいんじゃないかな。
そして、受け入れてくれる存在に依存する。
女ならメンヘラコース。
私も、ひとごとじゃない。
強く生きていかなきゃなと再度感じた、そんな本でした。
ではでは、最後まで読んでいただきありがとうごじいます!
また!( ・∀・)ノシ
追記
永田カビさんの親に関して、
「親の対応は普通、毒親じゃない」「カビさんの為に貯金してたり養ってあげたりしてるじゃないか」といった言葉をチラホラ見かけますが
カビさんのご両親がしている事は「過保護な虐待」だと個人的に思います。(人の家庭に対して虐待認定するのも失礼だが…)
幼少期や学生時代の話が殆ど載っていないのは、
高校までは親が優しかった(過保護)
↓
卒業してから急に突き放された(微妙に過保護)
と、本人が感じたんじゃないかなと。
推測でしかないけれど。
読んでいて「愛情に溢れたご両親だな」とは、私は感じなかったです。
過保護に関しては、また別の記事に書きます。